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モラハラ妻と離婚調停

モラ妻と調停へ

いよいよこの日がやってきました。
弁護士のY先生が妻側の弁護士と書面でやり取りを繰り返し、そして調停に突入しました。

場所は妻の故郷。
Y先生と車で片道3時間かけて向かいました。

あの、地獄のような日々から逃げ出してようやく離婚調停です。

少しずつ元気を取り戻してきた僕は、本当に弁護士の先生にお願いして良かった…と思いました。

助手席で座る僕の膝の上にはモラ妻と僕とのありとあらゆる内容がビッシリと書き込まれた分厚い冊子。

モラ妻から逃げ出してから調停まで、僕がした事といえば「先生との打合せ」「当時の状況説明」「音声テープの文字起こし」、後は調停や離婚に必要な書類を全て弁護士の先生に指示されるがまま取り寄せて提出。

逃げ出して数か月間は全身の力が抜けたように頭がボーッとしていて、自分一人だけで離婚に向けて準備できる状態ではありませんでした。

何度も何度も先生と打ち合わせをしてどんどん分厚くなる冊子。
そこには相手側の弁護士から送られてきた書類もしっかりと挟まれていました。

これをあの頃の僕が一人で作れるとは到底思えません。

僕はこの日まで「スムーズに離婚できるだろうか」「子どもたちは元気だろうか」という事を考えながら生活してきただけです。
この時もまだフワフワとした状態で先生に指示されるがまま離婚に向けて動いている状態でした。

調停も裁判も弁護士の先生に助けられながら乗り越える事ができました。
本当に心強かったです。

調停場所に到着

片道3時間かけてようやく妻の故郷、調停をする場所に到着しました。
数年前まではここで生活していたんだなあ…懐かしいなあ…なんて思う暇もありませんでした。

僕の心の中は、

モラ妻がここに来る!怖い!

これだけでした。

調停は妻と交互で調停委員と話をしていきます。

今から調停する妻とばったり遭遇しないように時間差で出入りしたり、待合室は別という配慮はされていますが、同じ建物内にいるという事だけで恐怖です。

ひんやりしていて、シーンと静まり返った待合室で僕はずっとソワソワしていました。
カツカツカツ…とヒールで廊下を歩く音が聞こえてくるたびにドキドキしました。

妻から逃げ出して数か月経っていても、やはり体に染みついた恐怖は消えてはいませんでした。

調停委員とお話

いよいよ調停委員の方とお話をする事になりました。
弁護士のY先生も同伴してくれました。

モラ妻との生活や子どもたちの事など、色々聞かれた記憶がありますがあまり覚えていません。

ただ、モラハラに対してはあまりピンときていない様子なのはわかりました。

僕が妻から受けたモラハラの内容を聞いた人は、

「無視されただけ?」
「怒鳴られただけ?」
「ただの夫婦喧嘩じゃないの?」
「きつめに注意されただけでは?」


と思うのは当然だと思います。

僕も、調停員に妻のモラハラやなぜ離婚を決意したのか理由を説明している時、

「これだと妻に無視されて怒られてるだけじゃないか…調停委員に伝わらないかもしれない。」

と思ってしまいました。

その空気を察してくれたのか、弁護士のY先生が言いました。

【Y先生】
じゃあ、音声聞いてもらおうか。
【僕】
はい。

調停でモラハラの音声を再生

調停委員に妻のモラハラ音声を聞いていただきました。

持参していたラジカセにテープをセットして再生ボタンを押す。

「カチッ」という音と同時に始まる僕とモラ妻の会話。

事前にY先生から、

【Y先生】
音声を全部聞いてる時間はないからモラハラがわかりやすいところから再生できるようにしといてね!

と言われたとおりセットしておきました。

静かだった部屋に、モラ妻の絶叫と暴言の音声が響きます。

普通の夫婦喧嘩でも、会話でもない一方的な罵倒。
僕が話す事に対して、返答になっていない支離滅裂で自己中心的な妻の暴言音声が再生されました。

調停委員の表情を見てみると、

少し固まった後、眉間にしわを寄せてゆっくりとうなずきました。

数分後

【Y先生】
はい、もういいよ~、とまあこんな感じですね。
【調停委員】
なるほど…こんな感じだったんですね。
【僕】
はい、これがほぼ毎日です。子どもたちの目の前でも妻はこの調子です。

毎日、音声のような勢いで怒鳴り散らして僕を罵倒する妻、子どもたちの目の前でも関係なく暴言を吐き続ける妻、それが数年続き限界に達した事をしっかりと伝えました。

何よりも、妻とはもう会話ができず改善する事も不可能だという事を伝えたかった。
妻はもう、僕を暴言と罵倒で支配する事しか考えていないという事を。

【調停委員】
はい、わかりました。

調停が終わってからモラ妻にあわや遭遇

そして、調停が終わりました。
そんなに長時間ではありませんでしたがやはり疲れます。

Y先生は手続きがあったので僕だけ車に乗り込み助手席で待っていると、建物の玄関から見覚えのある人物が現れました。

モラ妻でした。

うわ。と思わず声が出てしまいました。

車と玄関は20mくらいの距離でしょうか。
モラ妻はこちらに向かって歩いてきます。

気付かれないように、助手席の足元に隠れるようにゆっくりと身体を小さくしました。

頭半分だけ出してモラ妻の様子を見ると、完全にこちらに向かって歩いてきます。

どうしよう…。

力では勝てても、やはりモラ妻に植え付けられた恐怖で身体が硬直してしまいました。

モラ妻はすぐそばまで来ています。足音もしっかりと聞こえます。

なんと、妻の車は先生の車の真横に停めていたのです。

僕はなりふり構わず助手席の足元に全力でかがんで隠れました。
窓から覗かれたら丸見えですが必死で隠れました。


何事も無く、妻はそのまま車で去って行きました。

自分の心臓の音が聞こえるくらいに恐怖を感じた瞬間でした。

もし、夫からDV被害に遭っている女性が同じシチュエーションに遭遇してしまったら本当に危険ですね。
モラハラの被害に遭っていた男の僕でさえ妻にこれほど恐怖したのですから、普段から旦那さんにDVをされていた女性の恐怖はさらに凄まじいものだと思います。

これから調停や裁判に挑む方で、相手に絶対に会いたくない方は玄関から一番近い場所に車を停めない方がいいと思います。
僕は玄関から一番近い場所(駐車場のど真ん中)に停めてました。

弁護士の先生と片道3時間の帰り道

3時間かけて帰る道中にY先生と、プライベートの話や仕事の話など様々な話をしました。

全国ニュースにまでなった地元の裁判をY先生が担当して勝訴し、インタビューまでしていたと知った時は驚きました。
他にも様々な事件を担当していましたが僕のようなモラハラ離婚は初めてのようです。

【僕】
スムーズに離婚できるでしょうか…それだけが心配です。
【Y先生】
うん、できるでしょ。ハハハ。

といつも通り軽いノリで応えてくれました。


そして、予想していたとおり離婚調停は不成立となり離婚裁判へと突入しました。