【本ページには広告が含まれています】

モラハラ妻との会話を録音

妻と距離を置きたくて一度は逃走したものの、従兄弟のKちゃんとAさんにアドバイスを貰い、ボイスレコーダーを購入してから再びモラ妻が待つ自宅に戻る事になりました。

精神的に限界を迎えていた事もあり、このまま距離を置く事ができなければ離婚せざるを得ない状況。

そして離婚裁判になった際【なぜ逃げたのか】【なぜこのような状態になったのか】【なぜ離婚するのか】など、第三者を納得させる証拠が必要、という事でモラハラ音声を録音する事に。

離婚する気満々で家を飛び出し、裁判までしたのに結局離婚できなかった…なんていうのは最悪です。
その後、モラハラ妻からどんな仕打ちを受けるのか…想像するだけでも恐ろしい。

離婚の流れや調停・裁判について無知だったあの頃の僕にとって(今も詳しくないですが)、【モラハラ妻の音声】という証拠は最大の武器になりました。

モラハラ妻と話し合い

逃走先から恐る恐る自宅に帰宅。

【妻】
パソコンとか持って来い。

まず妻は、自宅の作業スペースに僕の商売道具を配置する事を命じてきました。
再び逃げ出さないようにするためかな…と思いました。

そして、作業スペースを元通りにしてから席に着く。

「パパどこ行ってたの~?」

子どもたちが無邪気に、嬉しそうに話しかけてくれました。

「お仕事だよ~!」と何事もなかったかのように振舞いましたが、抱きしめながら涙を抑えるのに必死でした。

【妻】
お前さあ、勝手に車使ってんじゃねえよ。

威圧感を放ちながら黙っていた妻が口を開く。

【妻】
子どもたちを寝かせてから話しようや…。

正直、妻から話を振ってくれるとは思っていなかったので嬉しかった。

【夫が仕事に必要なものを全て持ち出して車でどこかへ行ってしまった】という事に危険を感じてくれたのだろうか。
今までの僕に対しての振舞いや言動について何か感じてくれたのだろうか。

もしかしたら妻は変わってくれるのかもしれない。

根拠のない喜びにより、限界だった僕の心は少し和らいだ気がしました。

このまま妻の性格が少しずつでも改善すれば、もう一度夫婦としてやっていけるかもしれない…。

何よりも、これからも子どもたちと生活ができる…という事が嬉しく思えました。

ボイスレコーダーでモラハラ音声を録音

子どもを寝かしつけ、いよいよ妻との話し合いが始まります。

【今のうちにモラハラの証拠を残しとき!】

Aさんの言葉を思い出しました。

結婚して5年。
妻の言葉や態度で精神的虐待を受けては耐え続けてきた5年。
どれだけ丁寧に夫婦関係の改善について話をしても、何も変わらず、むしろ悪化する一方。

「あ、このまま良い感じに生活できるかも」と期待させられては裏切られる日々。
妻(モラハラ加害者)は一生変わらないのかもしれない。

『話をしよう』と提案してきた妻の行動を嬉しく思いましたが、油断は禁物。

【録音するのは無料やで!】
【仲良く生活できそうならそれでよし!】
【念のために録音して証拠残しとき!】

Aさんの言葉に背中を押されながらボイスレコーダーをON。

尋常ではない罪悪感でした。
ドキドキして手が震えました。
物凄く悪い事をしている気分になりました。

それでもこれは必要な事。

このまま妻が『今までごめん。仲良くできるように頑張る。』なんて言ってくれたらボイスレコーダーは封印して、これから夫婦改善に向けて生活すればいいだけ。

そう思いながら席に座りました。

【妻】
お前はあたしの言う事黙って聞いてりゃいーんだよ、何回言えばわかんの?なあ?


終わった…。

そう思いました。

ボイスレコーダーを持っている側は冷静になる。
その通りだと思います。

いつもは「こちらの想いもわかってほしい」という気持ちがありました。
しかし今回、ボイスレコーダーで音声録音していた僕は、妻の発言を100%の気持ちで聞く事ができました。

その分、妻の発言がいつも以上に突き刺さりました。

本当にそんなふうに思っていたの!?と、耳を疑うような言葉が妻の口からどんどんどんどん飛び出してきます。

ひたすら侮辱され続けました。怒鳴られ、貶され、罵られ、否定され続けました。

それでも足りなかったのか、僕の両親まで罵り始めました。
僕の実家に帰省した時は「美味しいものでも食べてね。」と数万円のお小遣いを妻に渡していた両親。
その両親を思いきり見下すような発言を繰り返す妻。

怒りよりも、情けなさや悔しさがこみ上げてきました。

途中まで反論や意見していた僕ですが、言い返す気力もなくなり一方的に罵られる事になりました。
そして、話し合いは終了。

ここでこいつのメンタルを徹底的に潰しておく。
二度と反抗できないくらいに潰しておく。
そんな妻の想いをしっかりと感じました。

そして、やり切った表情を浮かべた妻は寝室へ。

僕は放心状態、眠る事もできませんでした。

二度目の逃走

放心状態で朝を迎え、いつもどおり子どもたちを保育園へと送る僕。

そして妻はオシャレをして無言で外出。

自宅で一人きりになった僕。
昨日妻に言われた言葉が蘇りました。

お前の命なんてどうでもいいんだよ。

妻は僕にはっきりと言いました。
夫・男・人を見る瞳ではありませんでした。

僕の中で【妻と生きていく】という選択肢はこの時に完全に無くなりました。

30分程度の音声しか録音できていないけど、これ以上妻と話したくないし顔も合わせたくない。

ここにいたくない!逃げたい!
その思いしかありませんでした。

僕は、無意識に同級生のTに連絡していました。
従兄弟のKちゃんや助言をくれたAさんではなく、同級生のTに電話していました。

Tは高校時代の同級生。
高校を卒業してから一緒に上京してバンド活動をしていました。
同じアルバイトをし、同じ貧乏生活を経験し、ライブや練習を何度もこなしながら音楽で喜びを共にした貴重な仲間です。
地方でラジオをしていたのですが、現場に向かう電車賃が足りず二人で出し合ったり、なけなしのお金で買ったパンを野良犬に持ち去られたり、おもしろおかしい様々な経験を共にしました。

しかし、僕が結婚してからは年に数回ほどしか連絡を取る事はありませんでした。

僕にとっては数少ない貴重な友達です。
そのTに無意識に連絡していました。

【T】
久しぶりだな!どうした!?

昔と変わらない、バカっぽい返答に安心しました。

事情を説明して、どうしても逃げたい事を伝えると。

【T】
わかった!今から行く!

Tは親から会社を譲り受けて社長という身分になっていました。
年に数回電話がかかってくるたびに「今日も暇なんだよなあ」と言っていたので僕はTに連絡したのだと思います。

実際、暇だったようですぐにこちらに向かってくれました。

数時間後、Tは僕の自宅に到着し、数年ぶりの再会を果たしました。

僕の姿を見たTの表情が一気に曇る。

【T】
…おい、大丈夫か?

バンドをしていた頃の僕と、かなり印象が変わっていたそうです。

【T】
電話で話していた時からおかしいと思っていたけどここまでとは…。

Kの中では、僕はまだ金髪ででっかいピアスを開けていてカラコン入れて笑っている、そんなイメージだったようです。
さすがに社会人なのでそんな風貌はしていませんが、ゲッソリしていて明らかに病んでいる人だったようです。

そして、Kと急いで商売道具を車に詰め込み、自宅を出ました。

二回目の逃走でした。